【独りでいた時に声をかけてくれた人】

http://d.hatena.ne.jp/nitino/20070131

学生時代、受験で苦労した経験が私には無い。高校受験は、総合選抜だったし、大学受験は指定校推薦だったからだ。別に、楽な道を選んだという訳ではなく、何となく自分の進みたいと思った学校が、そういう受験方法になっただけの事だ。

小学校時代の友達で、Aという女の子がいた。彼女とは、二人だけで一緒に遊ぶという間柄では無く、何人かのグループの中で遊ぶ友達の中の一人という感じの付き合いだった。

ある時、何処で情報を聴きつけたのか、私がK大学に合格した事をAが知り、久し振りに連絡を取ってきた。AもK大学に合格したので、一緒に入学式に行こうとの事だった。本当はA大学が第一志望だったという訳では無く、関関同立を滑り倒した結果、滑り止めでK大学に受かったみたいだった。


私は物凄く戸惑った。Aとは一対一で遊んだ事が無いし、何となく波長が合わないので、二人で遊ぶという事は避けてきた感が私の中ではあったので。しかしながら、断る事も出来ずに、結局、私はAと一緒に大学の入学式に参加する事になった。

入学してからというもの、二人で行動していたのだが、波長が合わない。そして、彼女には新しい友達が出来始め、私を疎ましく思うようになり、段々と私を避け始め、私が近くに居る事に対して、明らかに嫌悪感を示すようになったのだ。それを察知した私は、一人で行動を取る事を決めた。


一人で行動を取る事なんて、大学生になるまで、経験した事が無かったので、決断するまでは物凄く辛かった。私は大学まで、自転車通学をしていたのだけど、通学途中はいつも頭の中で、『大学辞めようかなぁ。専門学校とかに行こうかな(別に学びたい事も無いクセに)』と考えていた。大学に行っても、苦痛に感じるだけなので、通学途中に、一度、回れ右をして、家に帰ろうとした事もあった。しかし、『何で私が、あのムカつくAの為に大学辞めなくちゃならないんだ。そんなの馬鹿らしい』と思い、大学を辞める事は思い止まったのだけど。


一人で行動する事が、高校時代の事ならば、とても苦痛に感じただろう。しかしながら、広い大学の中では、一人で行動する事に、高校時代には体験した事の無い少しの孤独感に、多少の戸惑いを感じつつも、無理してAと過ごす事よりかは、大分、気楽だった。


ある時、私が大学の図書館に一人で居た時、同じ学部学科のBという女の子が私に話し掛けてきた。『同じ授業、取ってるよね?』と。そこから、私とBは親しくなり、私の大学時代の数少ない友達の一人になったのだった。


人との出会いは、いつ、何処であるか解らない。このid:nitinoさんのエントリを読んで、久し振りに思い出した。もう、7年近くも前の話だけど。な、ななななな7年も前の事なのか。