七竈。

少女七竈と七人の可愛そうな大人

少女七竈と七人の可愛そうな大人

読了。この作者は作品によって文体を使い分けている。そもそもこの作家のファンの人達はどの文体の桜庭作品が一番好きなんだろう。書き分けが出来るのはとても素晴らしい事だとは思うのだけど、私的には出来れば【私の男】や【赤朽葉家の伝説】調の文体の作品が読みたい。でもまぁ、この人自体がまだまだ乙女みたいな感じがするからなぁ。見た目とか少女趣味だし。もう40歳手前だけど、何か可愛らしい格好してるよね。


さて、この本の感想はというと。というか、桜庭一樹って、登場人物で美しい人の描写をする時の表現力が何だか乏しいような気がする。もっと上手く表現出来るようになって欲しい。物語の発想自体はとても面白いと思うのだけど。好きな作家だからこそ、もっと実力を付けて欲しい。この作家は読書家で通っていると思うので、他の既成作家からもっと技を盗んで自分のものにして欲しいっていうかー。私、何様?って感じで文句ばかり言ってるけど、この作家好きなんです。新作待ってるよー。